一人暮らしを始めて数年。
ふと実家に帰ると、やっぱり落ち着く。どこかホッとする。
理由はたぶん、**「いつも片付いていて、心が休まる空間」**だからだと思う。
そして、それを当たり前に保っているのが、母の暮らしぶり。
今回は、そんな**“片付け上手な母”から自然と学んだこと**を、コラム形式でご紹介します。
「頑張らなくても、整っている」その秘訣は、案外シンプルなものでした。
■ 子どもの頃は気づかなかった“違和感のなさ”
実家にいたころは、家の中がスッキリしているのが当たり前で、特に気に留めていませんでした。
けれど自分が一人暮らしを始めてみると、**「なぜあんなにキレイを保てていたのか?」**と疑問に感じるように。
洗面所にはモノが少なく、台所もすぐ使える状態。
何がどこにあるかすぐに分かるし、探し物をすることもほとんどなかった。
そう、母の片付け術は目立たないけれど、すごく機能的だったんです。
■ モノは「少なければいい」わけじゃない
私が驚いたのは、母の家が“ミニマリスト”というわけではなかったこと。
- お気に入りのカップは数種類
- 洋服もそれなりにある
- 本棚にもたくさんの本
でも、すべてが“自分の生活にちゃんと合っている量”に収まっていました。
母の口癖は、
「“減らす”より、“収める場所”をちゃんと決めることよ」。
この言葉が今も頭に残っています。
■ 無理しないための“ちょっとした習慣”
母は「今日は片付けを頑張るぞ!」と気合を入れることはありません。
でも、家はいつも整っている。
その理由は、**“ほんの少しずつ片付けを積み重ねている”**からでした。
- 朝、食器を戻すときに引き出しの中もついでに整える
- 買い物帰りに冷蔵庫をさっと整理する
- 洗濯物を取り込むついでにハンガーの数を見直す
「片付けをしなきゃ!」ではなく、日常の中に“ついでに整える”がある暮らし。
それが母のシンプル片付け術の正体でした。
■ 「床にモノを置かない」が基本ルール
一番覚えている母のルールはこれ。
「床にモノを置くと、面倒くさくなるからやめておくのが一番」。
確かに、床に荷物があると掃除機もかけづらいし、見た目もごちゃっとして見える。
逆に、床に何もないだけで、部屋ってすごく片付いて見えるんですよね。
母は収納上手というより、「戻す場所」をきっちり決めていたのが印象的です。
■ 真似してみたら、生活がラクになった
実家のように暮らしたいと思い、母のやり方をいくつか取り入れてみました。
- とにかく床置きゼロを意識する
- 毎日5分だけ“ちょい片付け”の時間を作る
- 収納の中を「使うモノだけ」に絞る
- よく使うモノは“戻しやすい場所”に置く
驚いたのは、「頑張ってないのに整う」という感覚。
むしろ、片付けが習慣になると、「疲れた時ほど、整っていた方がラク」だと気づきました。
■ “整える”ことは、“暮らしやすくする”こと
母の部屋には、装飾や派手な収納グッズはありません。
でも、「片付いているのに、温かい」。
それが、私が理想とする暮らし方になっています。
片付けは、見た目を良くするだけの作業ではなく、
「自分の暮らしを楽にするための工夫」。
母の姿から学んだのは、「整っていると心も整う」という、ささやかだけど大切なことでした。
▼まとめ|片付けの“正解”は、自分の中にある
実家の母から学んだ片付け術は、テクニックよりも“考え方”がベースになっています。
- 無理して減らす必要はない
- 戻しやすい場所を決めること
- 毎日少しだけ片付けを積み重ねる
- 床置きをしないだけで印象が変わる
片付けは、誰かと比べるものではありません。
自分に合った心地よさを作るための、日々の選択の積み重ね。
あなたの暮らしにも、あなたらしい“シンプルな片付け習慣”を取り入れてみませんか?