汚部屋から脱出した私が変わったこと【体験談エッセイ】

体験談・コラム

昔の私は、いわゆる「汚部屋住人」でした。
床にモノが散らばり、何をどこに置いたか分からない。ベッドの上には服の山。掃除機をかけるなんて月に1回できればいい方で、気づけば生活の中に“片付け”という概念がなくなっていました。

そんな私が、ある日突然「片付けよう」と思い立ち、少しずつ整理整頓を始めたことで、暮らしがガラリと変わったのです。
この記事では、そんな私が汚部屋から脱出して得られた変化をリアルに綴ります。


■ なぜ片付けられなかったのか

まず、当時の私は疲れていたのだと思います。
仕事、友人関係、SNSでの比較、将来の不安…。いろんなストレスが蓄積して、「今すぐ楽になれる選択肢」を選んでしまっていました。

帰宅してすぐに服を脱ぎっぱなし、洗った食器もそのまま、床にはAmazonの段ボール。
「明日でいいか」が続いて、気づけば足の踏み場もない部屋に。

それでも外ではニコニコして、普通に過ごしていたから、誰にも気づかれませんでした。


■ きっかけは「失くしもの」

転機になったのは、ある日大事な書類が見つからなかったこと
何時間探しても出てこなくて、焦りと苛立ちで泣きそうになりながら、「ああ、もうこのままじゃダメだ」と強く思ったんです。

完璧にキレイにしようとは思いませんでした。
でも、「床にモノがない状態を作ろう」
そう決めて、まずはゴミ袋を1枚広げました。


■ 1日1箇所だけ。少しずつ始めた片付け

はじめは「今日はリビングの床だけ」「今日は洗面台の上だけ」など、小さな範囲で片付けました。
モノを捨てることが苦手だった私は、**“とりあえず箱に入れて見えなくする”**作戦からスタート。

途中でやる気が切れる日もあったけど、毎日1ミリでも動けた日は、「よくやった」と自分を褒めることにしていました。

片付けが進むにつれて、不思議と心も軽くなっていきました。


■ 汚部屋を抜け出して変わったこと

片付けを習慣にしていくうちに、私の中で大きく変化が生まれました。
ここからは、私が感じたリアルな5つの変化をご紹介します。

1. 朝のスタートが気持ちいい

散らかっていた頃は、起きた瞬間に「また片付いてない…」という罪悪感がありました。
でも今は、すっきりした部屋に朝日が入るだけで「今日もがんばろう」と思えるように。

2. 探し物がほぼゼロに

当たり前ですが、モノの定位置が決まると探す時間が減ります。
「鍵がない」「通帳が見当たらない」と慌てることがなくなったのは、本当に大きな変化でした。

3. 人を家に呼べるように

前は誰かが「遊びに行ってもいい?」と聞いてきたら、慌てて断っていました。
でも今は、「ちょっと片付ければ大丈夫」と思える自信があります。人とつながる機会も増えました。

4. お金の使い方が整った

汚部屋時代は、家にある物を把握できていなかったので、同じような物を何度も買ってしまうことがよくありました。
片付けてからは、買う前に“本当に必要か”を考える癖がつき、無駄な出費が減りました。

5. 自分を大切にできるようになった

一番大きな変化はこれです。
整った部屋で過ごすことで、自分の生活を大切にしようという気持ちが自然と芽生えてきました。
たとえば、食事をちゃんと作る、布団を干す、観葉植物を飾る…。
そんな“小さな丁寧さ”を、自分に向けられるようになったのです。


■ 最後に|「片付ける」は自分と向き合うこと

私は、ただ部屋を片付けただけで、自分の暮らしや気持ちがこんなに変わるとは思っていませんでした。
「汚部屋」だった自分を責めなくていい。
でも、「ちょっとだけ動いてみようかな」という小さなきっかけを、大事にしてみてください。

誰でも、今日から“少しだけ前の自分”を超えることができます。

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